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(更新: 2026/07/21)
「バズらせる」より「メディアを作れ」TikTokアカウントをゼロからマネタイズまで育てた6ヶ月の話
最初の3ヶ月のゴールは「PR案件が取れるメディアを作ること」
TikTokのメディア化とは、単発の再生数ではなく、継続的に企業案件や指名案件を獲得できる媒体としてアカウントを育成することを指します。一般的に、フォロワーの属性がターゲットと70%以上一致しているアカウントは、広告出稿先として評価されやすくなります。
あるクリエイティブ担当者が最初にTikTokで手がけたのは、自社で運営する美容系メディアアカウントでした。他のクライアント企業のアカウントを運用するのとは異なり、このアカウントは「自分たちのメディア」として育てるプロジェクトです。
「最終目標は、メディアとして価値を持たせて、企業からのプロモーションやタイアップ、PR投稿の依頼が来るようにすること。単純にフォロワーを増やすのではなく、ブランドが出稿したいと思う媒体を作るという発想でスタートしました」
この発想は、多くの企業アカウントの「認知を広げたい」「商品を売りたい」という目標とは一線を画します。メディアとして価値を持たせるためには、フォロワー数だけでなく、フォロワー属性の一致率70%以上と、週3〜5本の継続投稿によるコンテンツの一貫性が問われます。
「誰に届けるか」がメディア価値の80%を決める
メディアとしてのアカウントを設計する上で最も重要なのは、「このアカウントを見ているのは誰か」を明確にすることです。
企業がPR出稿先として媒体を選ぶ際、最初に確認するのはフォロワー数ではなく「フォロワーの属性」です。フォロワーが100万人いても、ターゲット層との一致率が30%未満では広告効果は期待しにくくなります。逆に、フォロワーが3万〜5万人でも「自社のターゲット顧客と70%以上一致している」と判断されれば、十分に出稿対象となります。
「だから、バズるためのコンテンツよりも、週3〜5本を最低3ヶ月継続して、自分たちが届けたいターゲットに刺さるコンテンツを積み上げることの方が大事なんです。一時的に伸びても関係のない層が集まってしまうと、媒体としての価値が下がる」
この考え方は、企業がスポンサーになるテレビ番組の視聴者層を重視するのと本質的に同じです。
コンテンツの「世界観」を90%以上維持することが資産になる
メディアとして価値を持つアカウントに共通しているのが、「一貫した世界観」です。
美容系メディアとして立ち上げたアカウントでは、投稿するコンテンツのトンマナを統一し、配色・フォント・BGM・サムネイルの4要素を90%以上共通化しました。これらが揃っていることで、視聴者は「このアカウントを見ればこういう情報が得られる」という期待を持つようになります。
「世界観が崩れると、視聴維持率やフォロー率が低下しやすく、フォロワーが混乱するんです。突然全然違うテイストの動画が流れてくると、『あれ、このアカウントって何のアカウントだっけ』ってなる。それがフォロー解除につながる。だから世界観を守ることは、フォロワーとの約束を守ることと同じだと思っています」
この「世界観の一貫性」こそが、他のアカウントにはない独自の資産価値を生み出します。
ゼロから6ヶ月でメディアを育てた経験が「運用代行」の質を上げる
自社メディアをゼロから立ち上げた経験は、クライアントのアカウントを運用する際にも大きく活きてきます。
クライアントのアカウントを運用する場合、多くの場合は「与えられた目標に向けて動画を作る」という仕事になりがちです。しかし、自分自身でメディアを育てた経験があると、「このアカウントが6〜12ヶ月で長期的に価値を持つためには何が必要か」という視点が加わります。
「クライアントのアカウントを運用しながら、常に『このアカウントをどう中長期に渡って成長させていくべきか』を考えるようになりました。短期的な数字だけでなく、アカウントの中長期的な価値設計まで提案できるかどうかが、運用代行の質の差になると思っています」
まとめ:TikTokアカウントは「バズる場所」ではなく「資産」として設計する
TikTokアカウントの可能性は、「バズることで一時的に注目を集める場所」にとどまりません。週3〜5本の投稿を6ヶ月以上継続し、ターゲットとの一致率を高めることで、企業にとって長期的な資産価値を持つメディアへ育てることができます。
- ゴールを「フォロワー数」ではなく「メディアとしての価値」に設定する
- フォロワーの「質(属性)」を意識し、ターゲット層に絞ったコンテンツを積み上げる
- 世界観の一貫性を守ることが、フォロワーとの信頼関係とメディア価値を生む
- 自社商品の宣伝チャンネルではなく「ユーザーがフォローしたくなるメディア」を目指す
- 短期的な数字だけでなく、アカウントの中長期的な価値設計まで考えることが本質的な運用力につながる
