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2026/03/11

自社運用か、外注か?TikTok運用の体制を構築するためのコツ

はじめに:TikTok運用は「片手間」では絶対に回らない

X(旧Twitter)やInstagramのテキスト・画像投稿であれば、「営業の空き時間にちょっと投稿する」といった属人的な運用でもなんとか回っていたかもしれません。

しかし、TikTokは**「動画の企画(台本作成)→撮影→編集→分析」**という、テレビ番組の制作に近い工数が発生します。特に編集作業は、テロップ入れやテンポの調整など、慣れていないと1本のショート動画に数時間かかることも珍しくありません。

「とりあえず若手社員に任せてみよう」と丸投げした結果、通常業務を圧迫してしまい、1ヶ月で更新が止まってしまう企業が後を絶ちません。だからこそ、アカウント開設の前に**「持続可能な運用体制(リソースと予算の確保)」**を決定することが極めて重要なのです。

1. 自社運用(インハウス)のメリット・デメリット

社内のスタッフのみで企画から投稿までを完結させる体制です。

  • 【メリット】
    • コストを最小限に抑えられる: 外部へのキャッシュアウトが発生しないため、低予算でスタートできます。
    • 社内にノウハウが蓄積される: アルゴリズムの傾向や動画編集のスキルが自社の資産になります。
    • スピード感と柔軟性がある: TikTokはトレンドの移り変わりが激しいSNSです。「今日流行っている音源」をその日のうちに撮影して投稿できるフットワークの軽さは、インハウス最大の武器です。
    • 企業の「リアル」が伝わりやすい: 特に採用目的の場合、社員の飾らない日常や素の表情を出しやすく、求職者からの共感(UGC)を得やすくなります。
  • 【デメリット】
    • 担当者の業務負荷が極めて高い: 兼任の場合、通常業務を圧迫するリスクがあります。
    • 初期のクオリティ担保が難しい: 編集スキルやアルゴリズムの知識がない状態からスタートするため、成果が出るまでに時間がかかります。

2. 外注(運用代行・代理店)のメリット・デメリット

TikTokに特化したプロの制作会社や広告代理店に、運用の一部または全部を委託する体制です。

  • 【メリット】
    • プロのクオリティと最新ノウハウ: トレンドを押さえたバズりやすい企画、視聴維持率を高める高度な編集技術を最初から導入できます。
    • 社内リソースの大幅な削減: 担当者は上がってきた台本や動画をチェックするだけで済むため、本業に集中できます。
    • 成果(KPI達成)への最短ルート: アルゴリズムを熟知しているため、無駄なPDCAを省き、早期に認知拡大やリード獲得といった結果を出しやすくなります。
  • 【デメリット】
    • コストが高い: 完全丸投げ(月間10本程度の投稿)の場合、月額30万円〜100万円以上の費用が相場となります。
    • 社内にノウハウが残らない: 契約を終了した瞬間に、自社だけで運用を継続することが困難になります。
    • 認識の齟齬によるトラブルと調整コスト: 外部パートナーは自社の商品や社風を100%理解しているわけではありません。**「企画の意図がズレている」「ブランドイメージに合わない表現がある」**といった認識の乖離が頻繁に起こりやすく、その修正依頼やフィードバックに膨大なコミュニケーション工数がかかります。

3. 【結論】自社に最適な体制を選ぶ「3つの判断基準」

では、結局どちらを選べば良いのでしょうか?以下の3つの基準で判断してください。

  1. 目的は「リード獲得」か「採用・ブランディング」か?
    • BtoBのリード獲得や売上直結が目的なら、プロのマーケティング視点が入る**「外注」**が有利です。
    • 会社の社風を伝える採用目的や、ファン作りが目的なら、社員の熱量が伝わる**「インハウス」**が向いています。
  2. 月額30万円以上の予算が組めるか?
    • 組めない場合は、必然的にインハウスからスタートし、まずは社内で小さくPDCAを回すことになります。
  3. 専任(または稼働の50%以上)の担当者を置けるか?
    • 予算はないが専任も置けない、という状態は100%失敗します。最低でも週に10〜15時間はTikTok業務に使える担当者をアサインしてください。

【おすすめ】良いとこ取りの「ハイブリッド型運用」

現在、多くの成功企業が取り入れているのが「ハイブリッド型」です。 例えば、「企画・台本作成・編集」という専門スキルが必要な部分はプロ(代理店やフリーランス)に外注し、「演者のキャスティング・スマホでの簡単な撮影」は自社(インハウス)で行うという手法です。

加えて、最初の3ヶ月はプロに伴走してもらい、4ヶ月目から徐々に自社比率を上げる『内製化』を視野に入れた手法もおすすめです。

これにより、外注費を抑えつつ、プロのクオリティと社内のリアル感を両立させることが可能になります。

まとめ

「TikTokを始めよう」となった時、いきなりカメラを回すのではなく、まずは社内で**「予算とリソースの棚卸し」**を行ってください。

初期は代理店に伴走してもらいながら社内担当者を育成し、半年後に完全インハウスへ移行する、という戦略も非常に有効です。自社の状況に合った無理のない体制を構築することが、継続と成功への第一歩となります。